窓学展@スパイラルホール

窓学展

会期終了ぎりぎりに駆け込みました。窓学展。展示そのものはあまり多くなくこじんまりとした印象でしたが、内容自体は濃くて大変興味深かったです。

窓学展

こちらは今回の展示の一番のオオモノ、金沢21世紀美術館の作品『スイミング・プール』で知られるレアンドロ・エルリッヒの『宙に浮かぶ窓』。写真で見るより実物は違和感が半端なく、この「青山堂」の建物の雰囲気も相まって、異形のもの、まるで妖怪のような蠱惑的な魅力が漂っていました。

次にホンマタカシ氏のインスタレーション作品、ラ・トゥーレット修道院。
以前にこのblogで『ラ・トゥーレット修道院の部屋サイズから学ぶ』として、我が家の寝室を2部屋に分けたときのサイズ感の参考に引用したのと同じ建物です。この展示では1部屋が実物大で再現されていて、中に入ってコルビュジェのモデュロールを体感できます。

窓学展

部屋の幅は1820mm、高さは2250mm。まさに「巣」という感じのサイズ感。そして視線の先にはこんな窓。

窓学展

実際のラ・トゥーレット修道院の窓の外に広がるのは緑の森。でも、青山通りに面した窓でも不思議と落ち着きと心地よさを感じられました。部屋の空積が大きすぎないのが最大の理由か。ノーマン・フィッシャー邸CFDそして個人的に最も興奮したのがノーマン・フィッシャー邸のCFD(computational fluid dynamics、熱流体力学)解析!
ノーマン・フィッシャー邸とは建築家ルイス・カーンが設計したペンシルバニア州の森の中に建つ個人住宅です。

シンプルな矩形2つを角度をつけて合体させた構造をしているのですが、この角度がただのデザインだけでなく、いかに室内の風の流れに寄与しているのかがCFDから見て取れます。

自宅を設計する際にはなかなかCFDまではできませんが、空気の流れを考えて、不必要な場所に開口を設けない or FIX窓にする、という判断を下すのは重要ですね。日本人は(開口する)窓を多くつけたがる傾向にあるそうです。確かに、建売住宅の間取り図などを見ていると、隣家と密接している箇所や人通りの多い道に面した場所に大きな掃き出し窓があったりして、窓の在り方について考え込まされます。
と、小さいながらもなかなか楽しいイベントでした。これを主宰しているのがYKK APという点も素晴らしい。
青山スパイラルホールでの開催は終了しましたが、今後、全国巡回展として各地で展示予定だそうです。ご興味のある方はぜひ!

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2017-10-10 by

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