モイスの実例
新建築 住宅特集2016年12月号で島田陽さん設計の住宅「諏訪山の住居」(↑の写真のお宅です)に使われていたことで知った、モイスという内装材。同じ島田さん設計の「月見山の住居」でもモイスが使われていますよ、とコメントで教えていただいて、掲載号の住宅特集2016年8月号もチェックしました。
こちらが「月見山の住居」。
新建築は毎号チェックしているのですが、コメント欄で教えていただくまでこの「月見山の住居」にモイスが使われていたということに全く気付きませんでした。
「月見山の住居」は家の中に庭を内包したつくりになっています。しかもそこんじょそこらの「坪庭」的な規模ではなくて、屋根で覆われていても家全体が「庭」というような大胆な設計です。その設計意図にふさわしく内装の仕上げも荒々しさが残されていて、例えば家具もラワン合板そのままだったり、洗面台は庭にむき出し、トイレは庭におかれた洋服箪笥(!)のようなものの中。
この建物では壁(モイス)は「外界との仕切り」ではなく、そこにあるのにないものとして扱われるもの、つまり黒子のような役割を与えられており、またしっかりその役目を果たしているように見えます。
一方、「諏訪山の住居」はいわゆる「普通のお宅」なので、壁の持つ意味が重要視されていて、モイスはあくまでも内装材の選択肢の一つだった、という雰囲気。オーク(たぶん)のフローリングと合わせて上品な感じ。
同じ素材なのにここまで違う印象に仕上がる懐の深さ。好きだなー。
上の二例はどちらも洋風なインテリアですが、モイスの仕上げ表面を見る限り、和室も問題なくOKそうです。
モイスの見積結果
さて、我が家の工務店さんの見積結果は
ビニールクロス グレード1 ¥1,700/㎡
ビニールクロス グレード2 ¥1,200/㎡
モイス ¥4,500/㎡
でした。
ビニクロ(グレード2)と比較すると、家全体で約60万円UP。ちと高いです。
工務店さんからは「使ったことのない素材なので高くなりました」と言われました。ナニソレ。
ただ、我が家の湿度環境を考えると、60万円投資する価値がある…かな?(まだ迷い中)
モイスの施工例はこちらのblogが詳しいです→一級建築士事務所サトウ工務店
参考図書
島田陽さんの「月見山の住居」掲載誌
いろんな意味で見どころ満載なので、一見の価値あり。
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